朝起きようとして、寝ている姿勢から体を起こす時に、痛みや体が硬いと感じることがあります。
そろりと起きて動き出すと、体の硬さが気にならなくなったり痛みが少し落ち着くような状況は、何が起こっているのでしょうか。
ポイントが2つあります。
(1)寝ている時、人の体は体温が下がります。
寝ている時は体温が下がり、起きる時はまた温かくなります。人の体のリズムで、体と脳の熱を逃がし、オーバーヒートしないよう調整しているのです。
ですので、冷え性をお持ちの方などは、なかなか寝付けないなどの状態が生まれます。
さて、寝ている時は体温がコンマ幾つで下がります。極端に35になる、というわけではありません。
この時に、体が硬く緊張していたり筋肉に凝りをたくさん抱えていると温まりづらくなると考えられます。
すると体は冷えてなかなか温度が上がらないので筋肉もリズミカルに収縮できず「パッと起きれない」「パッと起きようとすると痛みを感じる」ことにつながるのです。
(2)つめは先ほども書きましたが、筋肉がスムーズに温まらない。です。
もともと疲労や凝り、緊張で筋肉の柔軟性が失われているところで体が冷えると、あっという間に筋肉も冷えます。逆をいうと大変温まりづらいです。
ということは、柔軟性がなく伸び縮みしてくれないので、痛みや冷たさを感じるのです。
ここで飛び起きようとするのは、筋肉を痛める以外のなにものでもありません。
体が冷えていると、痛みの他にも「やる気が出ない」「常に体がだるい」などの状態になってしまいます。
首の寝違いなどは、筋肉が冷えたり、凝っていたりして硬いところに不自然な寝方をしたり、力のかかり方があり、筋肉線維を痛めることで「動かすと痛い」「動かせない」ようになってしまいます。
首は細く、筋肉も細いので痛めやすい部位でもあります。
硬さや痛み、冷えがなくても「パッと起きる」ことはおすすめしません。
急な動きは体に負担をかけてしまいます。
少し布団の中でじんわりと伸びをしたり、寝転がるなどの体をゆったりと動かしてから起きるようにしましょう。
体は常に変化しています。
”昔はできて今はできない” は大した比較でも解決にもなりません。
また ”若いからできた” というのも体には個人差も疲労度合いもあり、これも比較に意味はありません。
「今」自分自身の体の状態はどうなっているのか、それを見極め、できるだけ素早く改善し、その時に必要な動作や体の休息を取るようにしましょう。